2021.6.14 新着記事「【正しい家計管理やってみた④】1年の予算を組もう!わが家の2021年度予算編成作業を公開!」を掲載しました

【計算してみた】住宅ローンの頭金あり/なしどっちがお得になる?

こんにちは、だいです。

マイホーム建設の予算で悩むことの一つに「頭金が(どれくらい)必要なのか」「頭金ありとなしどっちがお得なのか」ということがありますよね。

  • 物件価格の2割必要って言うけど実際どうなの?
  • 家賃の支払いがもったいないから頭金はないけどさっさと家を建てたい!

など頭金に関するお悩みはいろいろあると思います。

今回は頭金の有無でどれくらい支払額に差が出るのかを様々なパターンで計算しながら注意点についてもみていきたいと思います。

・今は賃貸だけど将来的にマイホームが欲しい方
・頭金がないけどどうしよう!という方
・頭金は入れた方がいいのか,どっちが得なのか知りたい方
だい
貯金はあるけどあえて頭金なしにするパターンなどいろいろ計算してみますよ〜!
スポンサーリンク

だいの結論:計画的な頭金なしはアリ

実は頭金の問題は2段階に分かれています。

  1. 頭金はなくても大丈夫なのか
  2. 頭金は入れた方が得なのか入れない方が得なのか

①については「頭金があるから大丈夫」「ないからダメ」ということではなく頭金があってもなくても借りる額を返せるかどうか、返せるならOKという結論になります。

②については正直借入条件によるところが大きいのですが場合によっては頭金なしの方が得できる場合もあります。

①と②、2つの論点をそれぞれ詳しくみていきたいと思います。

頭金なしでも大丈夫か=返済能力があるかどうか

頭金がなくても大丈夫かどうかという話はつまるところ「あなたに頭金なしの住宅ローンを返済する能力があるかどうか」ということでしかありません。

頭金の有無の問題ではなくあなたの返済能力の有無の問題です。

3500万円の住宅を購入したいというときにあなたに3000万円の返済能力しかないのであれば頭金が必要ですし、3500万円の返済能力があれば頭金は不要です。

厳しいかもしれませんが、頭金がないけどマイホームがほしいという方はそもそも今まで貯金ができていなかったという方が多いんじゃないでしょうか?

マイホームには購入時にも購入後にもローン以外の費用がかかってきます。

おそらく賃貸の家賃より月々の負担は増えるでしょう。

だい
この後に代表的なものを挙げますが、これらの費用を準備でき、支払っていけそうですか?
払っていける場合、貯蓄も合わせてしていけそうですか?

将来教育資金がかかる時期に資金ショートをしないように貯蓄もしていかなければなりません。

これらをよく考えてぜひライフプランシミュレーションをしてみてください。

↓住宅建築におけるライフプランシミュレーションについてはこちら↓

関連記事

我が家のマイホーム計画のスタートはある日突然でした。急に妻の実家の向かいの土地が空くことが判明したのです。 私も「いつかはマイホームを」と思っていた人種ですので,頭金に充てるためにちょこちょこ貯金はしていました。 ただ,家の建[…]

家づくり予算アイキャッチ

ライフプランシミュレーションをして問題がなければあなたは頭金なしでも大丈夫な人です。

ローン以外の費用①:諸費用に充てる現金

頭金なしなら現金なしでも家が建てられるかといえばそうではありません。

いわゆる「諸費用」といわれるものは現金で用意する必要があります

  • 登記や不動産取得にかかる税金
  • 司法書士への報酬
  • ローンの手数料
  • 火災保険
  • 地鎮祭や上棟式
  • 新居で必要な家具家電 などなど

これらの費用はバカになりません。

私の場合、土地と家の代金(外構等の付帯工事含む)以外にかかった費用は

1,300,000円です。

だい
想像以上にかかります

これらの費用も「諸費用ローン」で借りられる場合もありますが金利はかなり高いですし、借りる額が増えれば月々の返済負担も増えます。

ローン以外の費用②:維持費用

マイホームの維持には何かとお金がかかります。

  • 固定資産税
  • 火災保険
  • 将来に向けたメンテナンス費用の積立

ケースバイケースだとは思いますが私の場合は月割りで換算すると月2万円強はかかっています。

仮に住宅ローンが今の家賃並みに抑えられたとしてもこれらの金額がプラスされます。

だい
会社から賃貸の家賃補助が出ている人はそれもなくなりますからね

参考:なぜ頭金が必要と言われるのか

今は超低金利時代です。

頭金を入れた場合とフルローンの場合とで利息の金額はそこまで大きく変わるわけではありません。

以下の条件で試算してみます。

  • 変動金利0.38% 5年毎に0.25%上昇
  • 購入金額3500万円
  • 35年返済
  • ローン控除は13年間返済残高×1%
頭金 借入額 利息額 ローン控除額 総支払額
5,000,000円 30,000,000円 4,716,973円 3,168,657円 36,548,316円
0円 35,000,000円 5,503,135円 3,696,766円 36,806,369円

ローン控除も考慮すると総支払額は25万円ほどしか違いません。

しかし昔は今では信じられないような高金利でした。

金利が高ければ頭金の有無が総返済額に大きな影響を与えることになります。

だい
妻の父は私たちが家を建てる時に「オレたちの頃は金利なんて4%とかだったからな〜」と言っていました。

仮に今金利が4%だとして先ほどと同じ条件で計算してみます。

頭金 借入額 利息額 ローン控除額 総支払額
5,000,000円 30,000,000円 29,722,219円 3,476,384円 56,245,835円
0円 35,000,000円 34,675,922円 4,055,781円 65,620,141円

総返済額で900万円以上違います

これだけ差があると頭金を入れた方がいいという意見も納得ですね。。。

また、頭金を入れておかないと万が一住宅を売却しなければいけなくなった際に売却できない可能性があります。

頭金を入れずに借入額が多いと残債よりも住宅の評価額が低くなってしまう「担保割れ」の状態に陥りやすくなります。

この状態では住宅の売却額でローン返済ができないため、不足分を手持ち資金で賄わないと売却ができません。

スポンサーリンク

頭金ありとなし、どちらが得なのか

頭金のありとなし、どちらが得なのかは借入条件や金利で左右されます。

頭金なしでも問題ない,返済能力があるという前提で頭金を貯めた方がいいのかなどを考えていきます。

「家賃がもったいないから・・」説はどうなの?

よく「家賃の支払いがもったいないからさっさとマイホームにした方がいい」というお話がありますが、これは「返済できるかどうか」の話ではなく「損か得か」の話です。

先ほど計算してみたように頭金ありとなし同条件で融資を受けられた場合、両者の差はそこまで大きくはありません。

数ヶ月分の家賃支払いで差は埋まってしまいます。

数ヶ月で数百万円の頭金を貯められることはないと思いますので、そう考えると頭金を貯め終わるまでの家賃の方が割高につきそうです。

しかしながらこれはあくまで同条件で融資を受けられた場合の話です。

銀行のローン審査では頭金がないことで最優遇金利から+0.1%や+0.2%されることはザラにあります。

仮に頭金なしなので最優遇金利では借りられず+0.2%の金利だったとするとこんな感じになります。

適用金利 頭金 借入額 利息額 ローン控除額 総支払額
0.38% 5,000,000円 30,000,000円 4,716,973円 3,168,657円 36,548,316円
0.58% 0円 35,000,000円 6,879,163円 3,719,607円 38,159,556円
だい
一気に差が出た感じですね。

賃貸の方はあなたの今支払っている家賃でこの差額を割ってみてください。

その数字が頭金を貯めた方が得か頭金なしですぐに購入した方が良いかの月数のボーダーラインになります。

この月数の間に家賃を払いつつ頭金を貯めることができるのであれば頭金を貯めた方が得、そうでなければ頭金なしで住宅購入した方が得ということになります。

頭金なしで住宅ローン控除を多く受けてから繰り上げ返済する場合

さてここからは頭金の有無をさらに計画的に考えていきます。

頭金分の現金は用意できているけど、どのタイミングでそれを使うのが一番有効なのかということです。

  • 頭金として支払う
  • 頭金なしで借り入れたのち住宅ローン控除を13年受けてから取っておいた現金で繰上返済する

頭金として支払えば借入額が下がりますのでそれに伴って利息額が下がります。

頭金なしにすると借入額が増え利息額も上がりますが住宅ローン控除は「年末借入残高×1%」ですので借入額が多ければローン控除も多くなります。

どちらの方がお得になるのでしょうか。

様々なパターンをシミュレーションしてみたいと思います。条件は以下のとおりです。

  • 「頭金500万円+借入3,000万円」と「借入3,500万円・13年間ローン控除を受けた後で500万円を繰上返済(返済額軽減型)」を比較
  • 金利は変動0.38%(変動最安),変動0.47%(メガバンク変動),フラット35を適用
  • 各金利で頭金あり・頭金なし(最優遇金利)・頭金なし(最優遇金利+0.2%)の3パターンを試算
  • 変動金利は5年ごとに0.25%上昇
  • フラット35はフラット35S(金利タイプA)
  • 住宅ローン控除は年末残債の1%を13年間控除
  頭金 借入額 利息額 ローン控除額 実質返済額
0.38%頭金有 5,000,000円 30,000,000円 5,244,650円 3,177,500円 37,067,150円
0.38%頭金無繰上 0円 35,000,000円 5,331,608円 3,707,083円 36,624,525円
0.58%頭金無繰上 0円 35,000,000円 6,598,540円 3,729,782円 37,868,758円
  頭金 借入額 利息額 ローン控除額 実質返済額
0.47%頭金有 5,000,000円 30,000,000円 4,716,973円 3,168,657円 36,548,316円
0.47%頭金無繰上 0円 35,000,000円 4,767,668円 3,696,766円 36,070,902円
0.67%頭金無繰上 0円 35,000,000円 6,021,790円 3,719,607円 37,302,183円
  頭金 借入額 利息額 ローン控除額 実質返済額
フラット35頭金有
1.06→1.31%
5,000,000円 30,000,000円 6,697,132円 3,225,265円 38,471,867円
フラット35頭金無繰上1.32→1.57% 0円 35,000,000円 8,738,628円 3,891,141円 39,847,487円
変動金利は最優遇金利で借りられるのであれば頭金を入れずに現金でとっておき住宅ローン控除を受けた後に繰上返済をした方がお得

 

フラット35は頭金なしだと融資率90%以上の利率が適用され利息が高くなるので頭金を入れた方がお得

いかがでしょうか?

適用利率によって手元現金を頭金として入れた方が得なのか頭金としてではなく住宅ローン控除を受けた後の繰上返済資金として使う方が得なのかが異なってくると思います。

さらに頭金を投資信託等で運用した場合

頭金を入れずにフルローンで借り入れ、住宅ローン控除終了後に繰上返済する形ではもう少しパフォーマンスを上げることができます。

手元資金を住宅ローン控除終了までの13年間で運用するのです。

手元資金500万円を以下の条件で運用するとしましょう。

  • 500万円を一括投資
  • 投資期間13年間
  • 年利1%〜3%でそれぞれ計算
  • 信託報酬0.3%/年(購入手数料・財産留保は0)

この条件で計算すると500万円が13年後には次の利益を生み出しています。

  運用利益 税引き後利益
年利1% 474,539円 378,136円
年利2% 1,225,099円 976,220円
年利3% 2,069,737円 1,649,269円

この運用益を加味して頭金ありと頭金なし・ローン控除後繰上返済を再度比較してみるとどうでしょう?

例えば,変動0.38%頭金有と変動0.58%頭金無繰上の比較では頭金有の方がだいたい80万円くらいお得になりますが,頭金無で頭金500万円を年利2%で13年間運用できれば97万円の利益が出ますので年利2%運用ができれば頭金無の方がお得になるわけです。

だい
運用までやると頭金なしの方がお得になるパターンが多いですね。

頭金なし・住宅ローン控除後繰り上げ返済の注意点

注意点は3つあります。

1.当初の13年間は毎月の返済額が大きい

頭金なしで多く借り入れているので当然なのですが、繰上返済するまでは毎月の負担額が大きいです。

その負担感を繰上返済後になくすためにこのシミュレーションでは期間短縮型ではなく支払額軽減型により繰上返済シミュレーションをしています

期間短縮型にすれば繰上返済の効果はもっと大きくなると思いますが、現に家計を担う私の意見を言わせてもらえるなら

  • 毎月の返済額が下がると心の余裕が持てる
  • 毎月の返済額が下がった分を子どものためや今しかできないことに使いたい

と思うので返済額軽減型も捨てたもんじゃないと思っています。

だい
期間短縮型は返済完了時にならないとメリットを実感できないんですよね

2.運用する場合は必ずしも運用益が出るとは限らない

これも当たり前の話なのですが、運用する場合は運用益が出ることが確約されるものではありません。

運用したことで逆に手元資金が減る可能性も十分にありますので、注意してください。

3.住宅ローン控除の縮小

このシミュレーションは住宅ローン控除が現行の1%であるから成り立っているものです。

住宅ローン控除については表面的には13年間の控除が延長されていて拡充維持の方向性に見えますが、利率見直しの可能性があるのは知っていますか?

住宅ローン控除の見直し議論は以下のページで詳しく解説していますのでご覧ください。

関連記事

巷では住宅ローン控除について床面積の要件が緩和される(50㎡→40㎡)だとか控除期間を13年とする特例を延長する(通常は10年間)だとかいい話題が報道されていますが,実はローン控除額が減るかもしれないという話はご存じですか? 住宅ローン[…]

住宅ローン控除が変わる? アイキャッチ

どうやら1%を上限に実際に支払った利息額が控除額にすることが検討されているようです。そうすると今回のシミュレーションも結構変わってくると思います。(今後更新していこうと思います)

これからマイホーム建築を進める方はこの辺の議論にアンテナを張っておいていだだくといいと思います。

参考:他の人は頭金あり?なし?平均金額は?

正確にいうと頭金ではなく自己資金の金額ですが国交省の調査でこんな数字が出ています。

令和元年度住宅市場動向調査
引用元:国土交通省住宅局「令和元年度住宅市場動向調査報告書」https://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000152.html

これによると注文住宅(土地購入+住宅建設)をした人の平均購入額が4615万円、自己資金の平均が1254万円です。

地方住まいとしてはちょっと高めかな〜という印象です。

一部の方は親からの資金援助等でたくさん自己資金がある方もいます。

そういった方が若干平均を押し上げてるかもしれません。

だい
私の妻の友人も親から1000万円援助があったらしくめっちゃ驚きました!

注意:貯金をいくら残すかを考えて頭金を決めること

頭金を入れる場合にも注意が必要なことはあります。

1.しっかりと手元資金を残しておくこと

貯蓄から頭金を拠出することで手元資金は一時的に大きく減少します。

新しい家で暮らし始めてから何かの事情で現金が必要になる場合も考えられます。

だい
病気になって一時的に収入が途絶えるとかですね。

そういった時の「生活防衛資金」は常に確保しておかなければいけないものなので、頭金の金額は生活防衛資金を確保したうえで決めましょう。

2.将来的に資金ショートしないようにライフプランを考える

人生で一番お金がかかる時期は子どもが大学に通っている期間です。
学費に仕送りにとかなりの金額がかかります。

将来お金がかかるであろう時期までライフプランを考えて頭金の金額を考えなければいけません。

今手元に資金があるからといって頭金に多くの金額を使ってしまうと教育資金が必要な時期に資金ショートを起こす場合も考えられるので、頭金に限らずですが住宅の資金計画はしっかりライフプランを練ってから決めましょう。

関連記事

我が家のマイホーム計画のスタートはある日突然でした。急に妻の実家の向かいの土地が空くことが判明したのです。 私も「いつかはマイホームを」と思っていた人種ですので,頭金に充てるためにちょこちょこ貯金はしていました。 ただ,家の建[…]

家づくり予算アイキャッチ

まとめ

ひと口に頭金といっても考えてみるといろんなパターンがありました。

頭金について検討するときは

  • 自分の貯蓄状況
  • これまでの家計の体質や今後改善ができそうか
  • 今後のライフプランの見通し

など様々なことを考慮する必要があります。

住宅ローンは非常に長い期間をかけて返済していく、つまりそれだけの間ずっと家計にローン返済がのしかかってくるということです。

自分たちに十分な返済能力があるのか、手元資金を今使ってしまっていいのか、どうか先々のことを見据えて頭金の検討をしていただきたいと思います。

スポンサーリンク