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ココナラでイラスト制作をお願いするときに注意したい著作権トラブルの話

  • 2020年11月23日
  • 2021年5月6日
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このブログで使用しているアイコンは,「ココナラ」で作成しました。

だい
とても満足な仕上がりでした!

↓実際にココナラでアイコンの制作依頼をした体験を「ココナラでブログ用アイコンを依頼したので登録から納品までの流れを全解説!」にてまとめています↓

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最近はフリーの方や副業でやっている個人の方などと繋がれるココナラのようなプラットフォームが増えてきて,かなり便利になっているように思います。

一方で,個人間の取引が増えることで,様々なトラブルが増えることも予想されます。

実際にココナラでイラストをお願いしてみて感じたのは「著作権」のトラブルが多く起きそうだなということです。

私は,趣味と実益を兼ねて知的財産管理技能検定の試験を受けて「2級知的財産管理技能士(管理業務)」の資格を取得しています。

簡単にいうと,特許や意匠,商標,著作権などの知的財産のマネジメントに関する資格です。

著作権というワードはどこかで聞いたことがあると思いますが,その詳細についてはご存じない方が(特にイラストレーターさんよりも依頼する側に)多いと思います。

そこで今回は,トラブル防止のために知っておくべき著作権のお話をしてみたいと思います。

・著作権について知りたい人
・ココナラでイラストレーターさんに依頼をしようと思っている人
・ココナラのようなサービスで出品しようと思っている人
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そもそも著作権ってどんな権利?

「著作権」というワードを聞いたことがない,という方はそんなに多くないとは思いますが,「著作権って何?」と聞かれたときに答えられる方も多くないのではないでしょうか。

この手の話が理解されにくいのは,

  • 自分の問題の当事者になることが少ない
  • 法律関係や権利関係の話題は難しくて理解する気にならない

という点が大きな原因と思うので,例を交えながらできるだけ簡単な表現で説明していきたいと思います。

著作権は「著作財産権」と「著作者人格権」に分けられる

法律上,著作権は実は「著作財産権」と「著作者人格権」に分けられます。

・作品は作った人のもので,作った人にそれを使っていいかどうか決められる
・使いたい人は用途ごとに必ず作った人の許可が必要
という権利

一般的に皆さんが言っている「著作権」は「著作財産権」のことだと思います。

・作った人の作品に対する「思い入れ」や「こだわり」
・作った人の名誉
を守る権利

著作者人格権は,4つの権利で構成されています。

公表権 作った人が未公表の作品の公表方法や時期などを決める権利
公表されたくないものを「公表しないで」と要求することができます
氏名表示権 作品と一緒に作った人の名前を表示してもらう権利
同一性保持権 作品を他人に無断で修正されない権利
名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利 作品を作った人の名誉を害する方法で使用されない権利
アダルトサイトなどで「使わないで」と要求することができます

著作権を侵害しないようにするためには「著作財産権」と「著作者人格権」の2つを念頭に置きながら考える必要があります。

だい
プラスで1点覚えておいていただきたいことがあります
  • 著作財産権:譲渡できる=他人にあげることができる
  • 著作者人格権:譲渡できない=ずっと作った人のもの

ということです。

なぜ著作権トラブルが起こるのか

前提となる簡単な著作権の知識を頭に入れていただいたところで,ここからは「なぜトラブルが起こるのか」について考えてみたいと思います。

依頼者側の「制作をお願いする」ことに対する認識

まず考えられるのが,依頼する側の「制作をお願いする」ということについての認識・理解の問題です。

ココナラで「ブログ用アイコンを作成します!」という方にアイコンの作成をお願いしたケースを例にしてみます。

依頼をする側は,お金を支払って作ってもらったアイコンを「買う」という認識でいる方が多いと思います。

だい
アイコンを「モノ」としてとらえているということですね

なので,通常の売買取引同様,「お金払って買ったんだから後は買った側の自由でしょ」という思考になりがちです。

でもよ~く考えていただければわかると思うのですが,依頼する人は「自分じゃできないので得意な人に代わりに制作してもらおう」と思ってココナラでアイコン作成をお願いしているはずです。

これって売買じゃなくって外注,つまりサービスの提供ですよね?

・アイコン作成を依頼する≠モノの売買
・アイコン作成を依頼する=アイコン作成というサービスの提供を受ける
サービスの提供ということは,アイコン制作において依頼者が制作者に支払うお金はアイコン制作という作業に対する報酬です。
(プラス「ブログで使用する」ことに対する利用料が含まれます)
著作権を含んだアイコンの売買代金ではないので,著作権は制作者が有しています。
依頼者はあくまでその利用を許可されているにすぎません。
だい
依頼した側のものにはならないんですね
依頼してお金を払って作成してもらったものでも,
・そのお金はサービスに対して払っているもの(アイコンの買取ではない)
・したがってアイコンの権利は制作者が保有している

この2点について認識がされないために「自分がお願いしてお金払って作ってもらったんだから自分のもの」という誤った認識がされ、「制作者の許可をとらずに」というトラブルが発生するわけです。

依頼者側の著作権に関する理解不足

もう一点は著作権に関する理解不足です。

仮に先に説明した「アイコンの権利は依頼者側にはない」ということまでは理解していたとしても,著作権について最低限の理解がないとトラブルは発生し得ます。

ただ,著作権の隅から隅まで理解が必要,と言いたいわけではなく,すでに説明した

  • 著作権には著作財産権と著作者人格権がある
  • 著作財産権は著作物を使いたいときに用途ごとに許可が必要と定めている
  • 著作者人格権は氏名表示や著作物を勝手に修正されない権利
  • 著作財産権は譲渡できるけど著作者人格権は譲渡できない

という基本の部分だけは理解いただきたいところです。

逆にいえば,この4つだけ理解してもらえれば,著作権に関するトラブルは大きく減るとも思っています

これらの理解が不足しているとどのようなトラブルになるのか見ていきましょう。

引き続き,ココナラで「ブログ用アイコンを作成します!」という方にアイコンの作成をお願いしたケースを例に使用します。

CASE1:「使いたいときに用途ごとに許可が必要」ということがわかっていないと・・・

この場合,制作者側は「ブログ用アイコンを作成します!」と言っているので「アイコンをブログで使用すること」の許可をしています。

逆にいうとそれ以外は明示的に許可はしていません。

著作権①


ここで作ってもらったアイコンの出来がよかったので,

  • LINEのスタンプにしたい
  • 自分の名刺に使いたい

勝手にスタンプにしたり名刺に印刷したりしてしまった場合,これは著作権侵害になります。

制作者からはブログで使う許可しかもらっていないので,スタンプにしたり名刺に印刷する前に制作者に「使っていいですか?」と確認をし,許可を得る必要があるのです。

著作権②

もちろん確認をしたからといって必ず許可がもらえるわけではありません。

断られる場合もありますし,許可をもらえる場合もあります。

場合によっては許可はするけど追加の使用料が必要です,ということも考えられます。

このあたりは制作者のさじ加減ひとつなのですが,いずれにしてもまずは確認を取ってみるということが大事です。

CASE2:著作者人格権について理解をしていないと・・・

ブログで使うのにちょっと服の色変えたり背景変えたりしたいなと思ったときに

「ちゃんとブログ用途で使ってるから著作権違反にはならないよね」

とそこまでは理解していたけど無許可で背景や色を変えてしまった場合、これは著作者人格権の同一性保持権を侵害したことになります。

著作権③
だい
これもやっぱり事前に制作者に許可をもらわないといけないんですね。

著作財産権についてはしっかりと認識をしていたけど,著作者人格権について認識がないとこういうことが起こり得ます。

CASE3:著作権譲渡について理解していないと・・・

ココナラでは稀に「著作権を譲渡(放棄)します」という出品者の方が見受けられます。

このような方にアイコン作成をお願いした場合に

「制作者が著作権を譲渡(放棄)しているから許可を取らずに何でもできる!

とCASE2のようにアイコンを改変した場合、残念ながらこれも同一性保持権の侵害になります。

だい
あれ?でも著作権は譲渡してもらいましたよね?

と思ってしまうのですが、思い出してください。

著作者人格権は譲渡できません。

「著作権を譲渡します」というのは「著作財産権を譲渡します」ということなんです。

したがって著作者人格権は著作財産権が譲渡された後も制作者に残っているので変わらず許可が必要ということになります。

本当に用途も改変も自由に行うためには

  • 著作権(著作財産権)の譲渡を受ける
  • 著作者人格権の不行使の契約をする

の2点セットが必要です。

だい
著作者人格権は譲渡ができないので「権利行使をしない」という形になります。
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ココナラの著作権に関する取り決め

ここまで例を交えて著作権についてみてきましたが、では実際ココナラでは著作権の取扱いはどのようになっているのでしょうか。

制作者こそ要確認!ココナラの利用規約

こういうサービスには利用規約が存在していて、そこに権利の取扱いを定めていることが一般的です。

ココナラの利用規約を見てみると

第18条 (権利帰属)
1.当社ウェブサイト及び当社サービスに関する知的財産権は、全て当社又は出品者を含む適法な権利者に帰属するものとし、利用会員としての登録の許可は、利用会員に対して、当社又は出品者を含む適法な権利者の有する当社ウェブサイト及び当社サービスに含まれる知的財産権の利用を許諾するものではありません。

引用元:ココナラ利用規約(2021年4月12日現在)

著作権は出品者(制作者)が保有している旨規定しています。

これまで見てきたとおりですね。

ですが要注意なのはこの後です。次の項です。

2.出品者は、利用会員に対し、出品者著作物等につき、利用会員自らの使用のために、自由に利用(複製、複写、改変、第三者への再許諾その他のあらゆる利用を含みます。)することのできる権利を許諾するものとします。。

引用元:ココナラ利用規約(2021年4月12日現在)

これはどういうことかというと、基本的に依頼者側が複製や改変などあらゆることが自由にできちゃうということです。

だい
な,なにーー!!!

私が説明してきた著作権の話を見事にちゃぶ台返しのようにひっくり返してくれる利用規約です。

ココナラは出品者に対して,この記事でここまで「無許可でこれをすると著作権侵害になりますよ」と言ってきた行為について,ココナラで出品するなら全て利用者に予め許可することになりますよ、と言ってるわけです。

これはちょっとあまりにもひどいと思って規約をもう一度読み直しました。

実はもう一つ定めがあります。

第13条 (利用等)
3.利用会員は、出品者がサービスの説明やサービスの提供過程において明示的に指定した場合を除き、自ら使用するためにのみ、出品者著作物等を利用(複製、複写、改変、第三者への再許諾その他のあらゆる利用を含みます。)できるものとします。また、利用会員が、自らが提供を受けたサービスを、転売目的のために購入し、譲渡する行為は禁止します。

引用元:ココナラ利用規約(2021年4月12日現在)

つまり,ココナラでは

  • 著作権は出品者(制作者)に帰属するが
  • サービスの説明や提供過程において明示的に「許可しない」ということを示さない限り
  • 利用者が自由に利用できる

という取り決めになっているということです。

このことを理解せずに出品しているクリエイターさんが実は結構いるのではないかと、少し心配しています。。。

クリエイターさんはココナラに出品するなら許可範囲やNG行為を必ず明記することをおすすめします。

ココナラ以外の同様のサービスを利用する場合も利用規約の確認はきちんとしておいた方がよさそうです。

著作権トラブルを防ぐためには

著作権トラブルは、当事者の認識の相違や不足によって引き起こされるということは何となくわかっていただけたかと思います。

では、制作者・依頼者それぞれがどのようなことに気をつければ著作権トラブルを防げるでしょうか?

制作者が気をつけるべきこと

  • 著作権の知識を持っている人ばかりではないということを理解したうえで著作権に関して説明に努めること
  • 予め許諾範囲やNG行為を明確にしておくこと
  • 利用サービスの規約を確認すること

依頼者が気をつけるべきこと

  • 著作権の知識をつけるよう努めること
  • 予め許諾範囲やNG行為などサービス内容を確認しておくこと
  • 自分が使おうとしている用途を予め伝えて問題がないことを確認しておく
  • 使用用途が増える場合や著作物に編集を加える場合は事前に製作者に許可を求める
だい
要するに「認識のすり合わせ」が大事ということですね

ココナラでは商品ごとに「商用利用」「二次利用」について,制作者の意向を以下のように表示しています。

この部分も出品者側と依頼者側で「どこまでがOKでどこからがNGなのか」について認識のズレが生じる可能性があります

商用利用にチェックがついていた場合,チェックがついているので依頼者側としては「商用利用全般OKなんだな」と理解しがちですが,実は出品者の認識としては

  • ブログ(アフィリエイト広告あり)はOK
  • グッズ作成,販売はNG
  • OKの場合も商用利用料が必要

というように「商用利用OK」という意思表示がされている場合でさえ,認識のズレが生じ得ます。

ですので,私はアイコンの作成依頼をする際に予め出品者さんと以下のようなやり取りをして,認識の共有を図っています。

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まとめ

個人間の取引が増えると便利になる反面,こういった「面倒だな」と思うことも増えてしまいます。

ですが,トラブルになってさらなる面倒にならないように,制作者も依頼者も気持ちよく取引ができるように,著作権というものを頭の片隅においてサービスを利用してもらえるといいなと思っています。

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