2021.6.14 新着記事「【正しい家計管理やってみた④】1年の予算を組もう!わが家の2021年度予算編成作業を公開!」を掲載しました

【衝撃】特例給付の廃止と所得制限基準の見直しで共働き世帯の児童手当が0になる!?

※12月10日に政府・与党で見直し案の合意がなされました。
本記事は11月に見直し議論が報道された時点の情報によるものですので最終的に決定された内容と異なるものになっています。

政府・与党合意の決定案については以下の記事をご覧ください。

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児童手当決定アイキャッチ

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子育て世代のみなさんにとっては,児童手当は家計の助けになっているのではないでしょうか。

満額支給される場合,子ども一人当たり15年間で約200万円とかなり大きな額であり,子どもの教育資金など今後のライフプランに組み込んでいる方も多いと思います。

だい
我が家も児童手当を考慮したライフプランを組んでいます
ライフプランについて知りたい方はこちら

我が家のマイホーム計画のスタートはある日突然でした。急に妻の実家の向かいの土地が空くことが判明したのです。 私も「いつかはマイホームを」と思っていた人種ですので,頭金に充てるためにちょこちょこ貯金はしていました。 ただ,家の建[…]

家づくり予算アイキャッチ

しかし11月に入ってから児童手当が見直されるかもしれないというニュースが流れています。

Yahoo!ニュース
共働き高所得世帯の児童手当減額 制限基準を夫婦合計に変更

今回は,児童手当の改正案の内容を確認し,実際にどの程度の影響が出る可能性があるのかを確認してみたいと思います。

・子育て世代のパパママ,特に共働きの方
・これから子どもがほしいと考えているプレパパ・プレママ
・住宅購入や教育資金などについてライフプランシミュレーションを行っている方

※改正はまだ案が出ている段階の話で確定したわけではありません。改正の有無や内容は今後変わる可能性がありますのでご注意ください。

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共働き世帯の児童手当が0になるかもしれない

なぜ今,児童手当が話題になっているかというと共働き世帯の児童手当が0になってしまうかもしれないからです。

現在,国の方で児童手当の見直しが議論されていて具体的に以下の点が見直されようとしています。

  • 児童手当の所得制限の基準を世帯収入にする
  • 所得制限に引っかかった人に支給していた特例給付を廃止する

今までは世帯で収入が多い人(個人)を基準にしていたのが,世帯を対象とすることで共働き世帯は対象となる収入が増えて制限にひっかかる家庭が多くなることが予想されます。

また,制限に引っかかっても支給されていた特例給付(月額5000円)の廃止が検討されているため,制限に引っかかってしまった場合は一切給付がないということになる可能性があります。

だい
現行制度や改正の概要を簡単に解説していきます

児童手当の概要

児童手当とは,中学校卒業までの児童を養育している人に毎月一定額が支給されるものです。(支給は4か月分をまとめて年3回)

子の年齢 手当額
3歳未満 15,000円
3歳未満小学校修了前 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生 10,000円

計算すると児童一人当たり

15000円×12か月×3年+10000円×12か月×12年=198万円

が支給されることになります。

だい
かなり大きな金額ですよね

所得制限による特例給付

児童を養育している者(世帯内で最も収入の多い者)の所得が所得制限限度額以上の場合は,上記の金額にかかわらず,月額一律5000円の「特例給付」が支給されることになります。

特例給付の対象となる所得制限限度額は以下のとおりです

扶養親族の数 所得制限限度額 収入額の目安
0人 6,220,000円 8,333,000円
1人 6,600,000円 8,756,000円
2人 6,980,000円 9,178,000円
3人 7,360,000円 9,600,000円

特例給付の場合は,5000円×12か月×15年=90万円をもらえることになります。

児童手当については内閣府のHPに掲載されていますのでこちらもご覧ください。

見直し議論の概要:所得制限基準の変更と特例給付の廃止

今回,児童手当の見直しが検討されたのは「待機児童の解消」のための保育施設拡充や保育士確保などの財源をねん出するためと言われています。

だい
個人的には子育て支援の予算を削って子育て支援の予算に充てて何がしたいんだろうかと思ってしまうのですが・・

そのために以下のような改正を検討しているようです。

  • 所得制限を超えた場合の「特例給付」を廃止
  • 所得制限の算定を「世帯の中で最も収入が多い人の年収」から「世帯収入」へ

これだけだとよくわからないと思いますので,1つ事例をあげてみます。

  • 夫の年収600万円
  • 妻の年収400万円
  • 子ども2人

このような家庭があったとします。

現行の制度では所得制限に引っかかるかどうかは最も高い年収を基に判断されますので,この場合は夫の年収600万円が基準となります。

奥さんは400万円の収入があり扶養親族ではありませんので,扶養親族は二人の子供です。

そうすると所得制限限度額にあたる収入の目安は9,178,000円になり,夫の収入は600万円なので制限にはかからず満額の児童手当を受給できる,ということになります。

だい
一人当たり198万円,二人で396万円ですね。

一方これが現状の案で改正された場合どうなるでしょうか?

現状,所得制限限度額の引上げ等の具体的な案が見えていないため,所得制限限度額は現在の数値が変更されない前提で計算してみます。

改正案では所得制限限度額を超えるかどうかの判断を「世帯収入」で計算することになりますので,この家庭の場合は

夫600万円+妻400万円=世帯年収1000万円

となります。

今までは所得制限限度額の範囲内に収まっていたのに超えてしまいました。

そして所得制限限度額を超えてしまった場合,今までは月5000円の特例給付がもらえたのですが,特例給付が廃止されますので・・・

児童手当はまったくもらえません!

これまでは400万円もらえたものが,制度改正でいきなり0になってしまうかもしれないのです!

だい
ちょっとショックが大きすぎますよね。。。

我が家は現在妻が育短勤務なのでその間は引っかからないかもしれませんが,育短を終えたらおそらく引っかかってしまうと思います。

我が家は現在2歳の娘ひとりですがもう一人子どもが欲しいと考えていて,マイホームを建築する際のライフプランシミュレーションは当然ですが,児童手当が含まれた数字で計算しています。

これがなくなることの影響は,正直に言ってかなり大きいです。

少子化対策は日本の重要課題の一つですので,ここが削られるということは想定していませんでした。なのでライフプランにも含めているわけです。

だい
見通しが甘いと言われればそれまでなのですが,ライフプランの見直しが必要かもしれません。。。

ただ,政府も改正の影響が非常に大きいことは承知しており,所得制限限度額の基準引き上げ等により支給額が0になる世帯を減らすことも検討するようです。

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見直しの影響をシミュレーションしてみる

実際に何パターンかシミュレーションをしてみたいと思います。

夫:年収800万円 妻:専業主婦 子ども2人

このケースは奥さんが専業主婦で年収0のため,所得制限限度額の計算が改正により世帯年収になったとしても影響がありません

夫の収入が所得制限限度額の収入目安に収まっているので,現行制度でも改正後でも満額の児童手当が支給されることになります。

夫:年収1000万円 妻:専業主婦 子ども2人

夫の年収が所得制限限度額を超えていますので現行では月額5000円の特例給付がもらえることになります。

先ほども言ったとおり15年間で90万円をもらえます。
子ども二人で180万円です。

このケースも奥さんが専業主婦で年収0のため,所得制限限度額の計算が世帯年収になったとしても影響はありません。

しかしながら,計算方法では影響を受けずとも改正案では特例給付が廃止されますのでもらえる児童手当額はになります。

夫:600万円 妻:400万円 子ども3人

先に例示したものの子ども3人バージョンです。

現行制度であれば,年収の多い夫が基準となります。

所得制限限度額の収入目安は960万円,600万円は基準未満ですので児童手当満額が支給されます。

制度改正が行われた場合,所得制限限度額は世帯年収で判断されることになるため,夫600万円+妻400万円=1000万円>960万円となり所得制限限度額に引っかかることになります。

所得制限限度額に引っかかった場合,現行制度では月額5000円の特例給付が支給されますが改正案では特例給付が廃止されますので支給額はになります。

現行制度の場合,第3子の3歳~小学校卒業までの手当額は第1子・第2子より加算されますのでこの世帯がもらえる児童手当は以下のようになります。

  • 第1子 15000円×12か月×3年+10000円×12か月×9年+10000円×12か月×3年=198万円
  • 第2子 第1子と同じ
  • 第3子 15000円×12か月×3年+15000円×12か月×9年+10000円×12か月×3年=252万円

合計すると第1子+第2子+第3子=648万円となります。

だい
これが改正で0になってしまうかもしれないわけですからね。。。
いや,ほんとショックが大きいです。。。

ショックは大きいのですが,確かに基準が世帯収入になるのは一定の合理性があると思います。

ケース2とケース3を比較してもらえればわかりますが,世帯年収は同じ1000万円なのに共働きかそうでないかで前者は特例給付の90万円,後者は満額の198万円と大きな差が生じています。

極端な例を挙げれば,片働き年収1000万円の世帯は特例給付90万円しか受け取れないのに共働き年収900万円×2=年収1800万円の世帯は満額198万円を受け取れるのですから,さすがに不公平感が生じますよね。。。

ですので,基準が世帯年収に変更されるのはわからなくはありません。

だい
(もちろん減ってほしくはないですが)

しかし特例給付廃止という給付額を減らすことが少子化対策としていいのかどうかという点は別問題のように思います。

ツイッターでも児童手当の削減の話が結構な話題になっていますが,所得制限限度額付近の収入の方でも「家計に余裕はない」といった声も聞かれます。

浮いた財源は保育所整備に充てるということで,確かにそれは非常に大事なことだと思います。

子どもを預けられる場所があることでシングルマザーの方や,それこそ共働きの方が子供をもうけやすくなったり働きやすくなったりするわけですから少子化対策としても手を打つべきなんだと思います。

だい
でも本気で少子化対策をする気があるなら,同じ子育て支援予算の中でどうこうするんじゃなくて他で削減して予算を持ってくるくらいのことはできないのか,と思ってしまいます。

まとめ

子ども一人につき200万円弱をもらえるなんて改めて考えると児童手当ってすごい制度だったんだなと驚きますよね。

この記事で書いてきたとおり改正が行われれば,各世帯ライフプランの再検討が必要なほどの影響が出る可能性があります。

おそらくフルタイムで共働きの家庭はある程度の数の世帯が影響を受けることになるでしょう。

収入が高くなりがちな都市部の共働き世帯への影響が特に大きくなると思います。

現状,改正が決まったわけではありませんし改正の内容もまだ案の段階ですので,悲観的になりすぎることはないと思います。

ですが改正があったときに慌てて「どうしよう!?」とならないように前もって世帯年収を把握し「児童手当が減ったらどうするか」ということを考え始めてもいいかもしれません。

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