2021.6.14 新着記事「【正しい家計管理やってみた④】1年の予算を組もう!わが家の2021年度予算編成作業を公開!」を掲載しました

【児童手当見直し】収入の世帯合算は見送り/年収1200万円以上は特例給付廃止の方針が決定

先日,以下の記事で児童手当の見直しの議論が進められていることを書きました。

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※12月10日に政府・与党で見直し案の合意がなされました。本記事は11月に見直し議論が報道された時点の情報によるものですので最終的に決定された内容と異なるものになっています。政府・与党合意の決定案については以下の記事をご覧ください。 [si[…]

児童手当見直しアイキャッチ

上記の記事を執筆した時点では「共働き夫婦の児童手当が0になるかもしれない」というほどのインパクトの大きい見直し案が報道されましたが,12月10日に政府・与党が見直しの方針を決定しました。

内容は以下のとおりです。

  • 収入の世帯合算は見送り
  • 年収1200万円以上の場合は特例給付を廃止
  • 実施は2022年10月支給分から
だい
私を含め,共働き夫婦のみなさんはひやひやしながら動向を気にされていたかと思いますが,収入の世帯合算が見送られたおかげで影響は最小限になったと思います。

前回の記事で児童手当の内容や当時の見直し案でのシミュレーションはしているので,今回は決定した方針の内容の解説と当初見直し案と決定案でどのように影響が変わってくるのかを見ていきたいと思います。

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決定①:所得制限限度額基準の世帯年収合算は見送り

簡単に復習をします。

  • 児童手当は夫婦の年収の高い方が所得制限限度額未満の年収なら満額(月10,000円~15,000円)が支給される
  • 所得制限限度額以上になると特例給付(月5,000円)が支給される
  • 当初の見直し案は世帯年収(夫婦の年収を合算した金額)を所得制限限度額と比較する
だい
夫婦の年収を合算したら制限額なんて超えちゃうよ,もらえる額が減ってしまう!ということで話題になっていたわけですね。

これが今回の決定では,夫婦の年収合算は見送ることとされています。

今までどおり年収の高い方を基準に所得制限限度額との比較を行うことになるので,限度額を超える/超えないは見直しの影響で変わってしまうことはなくなりました。

つまり,今の時点で児童手当が満額もらえている世帯については今回の見直しが行われても引き続き満額の児童手当を受給できるということです。

決定②:年収1200万円以上は特例給付を廃止

先ほど説明したように所得制限限度額を超えた場合は特例給付が支給されます。

この特例給付,現行制度では所得のアッパーが定められていませんでした。

極端な例を挙げると所得1億円でも特例給付がもらえます。

今回の見直しでそこに1200万円という上限が設定されたというわけです。

夫婦の年収のどちらか高い方が1200万円以上の年収だった場合,特例給付が支給されない,つまり児童手当の額が0になってしまいます。

当初の見直し案では所得制限限度額を超えたら即手当0でしたので,若干の緩和となった感じですね。

結果:児童手当の支給は3段階に分かれる

今回の見直しにより児童手当の支給は3パターンになります。

  • 年収960万円未満:満額支給
  • 年収960万円以上1200万円未満:特例給付支給
  • 年収1200万円以上:支給無

報道で例として出されている「960万円」は扶養親族が3人の場合の所得制限限度額における年収目安です。

これが扶養親族が2人になれば917.8万円になりますし,1人になれば875.6万円になりますが,特例給付支給上限の「1200万円」も扶養親族の人数によって変わってくるのかは明確な情報が出てきていません

だい
普通に考えたら変わるような気がするのですが・・・
この点は詳細わかり次第追記します。
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前回シミュレーションとの比較

前回の記事では何パターンか例を挙げてシミュレーションをしてみました。

今回は当初案と決定案を比較して,どの程度影響が小さくなったのかを見てみたいと思います。

夫:年収800万円 妻:専業主婦 子ども2人

このケースは奥さんが専業主婦で年収0で旦那さんも所得制限限度額の範囲内のため,現行制度でも当初見直し案でも影響を受けず満額の児童手当を受けられる,とシミュレーションをしていました。

このケースは決定案でも特に影響を受けることなく満額の児童手当が支給されることになります。

夫:年収1000万円 妻:専業主婦 子ども2人

夫の年収が所得制限限度額を超えているので現行では月額5000円の特例給付がもらえることになります。

ただし当初見直し案では,特例給付が廃止されるという話でしたので所得制限限度額を超えた瞬間に手当額が0になる案でした。

ですので,当初見直し案ではこのケースはもらえる手当額は0になります。

決定案では特例給付が生き残ったので,現行制度と同様に特例給付がもらえるという状況に戻りました。

当初案では手当0だったものが決定案では5000円×12か月×15年×2人=180万円が支給される状況に戻ったわけですから,限度額と1200万円の間の収入額の人たちはかなり(いい方向に)影響が大きい決定案だったと言えます。

※繰り返しになりますが,特例給付が支給されなくなる1200万円は扶養親族3人の場合の金額なのか扶養親族にかかわらず1200万円なのかがはっきりしていません。
扶養親族の人数によって金額が変わる場合は上記ケースの1000万円でも引っかかる可能性がありますので,最新の情報にご注意ください。

夫:600万円 妻:400万円 子ども3人

現行制度であれば,年収の多い夫が基準となります。
所得制限限度額の収入目安は960万円,夫の600万円は基準未満ですので児童手当満額が支給されます。

当初見直し案では所得制限限度額は世帯年収で判断されることになっていたため,夫600万円+妻400万円=1000万円>960万円となり所得制限限度額に引っかかることになります。

所得制限限度額に引っかかった場合は当初案では特例給付が廃止される案だったので支給額は0になります。

決定案では収入の世帯合算は見送られたので,結果としては現行制度と同様の金額が支給されることになります。
(夫の収入600万円を基準として判断される)

このケースでは当初案では支給額0だったものが決定案が出てきてみれば現行制度と変わらない状態に戻ったので,子ども3人で648万円が支給されます。

だい
0か648万円かは天と地ほどの差がありますよね。
共働きのみなさんは本当にひやひやされたと思います。

まとめ

駆け足でしたが児童手当の見直しの政府・与党合意案の内容を見てきました。

  • 収入の世帯合算は見送り,従来通り夫婦の年収が高い方の金額で判断
  • 所得制限限度額を超えても1200万円までは特例給付が支給

以上のような内容になったことで,共働き世帯を中心とした影響が出るだろうと予想されていた皆さんはとりあえず一安心といったところだと思います。

年収1200万円以上の特例給付を廃止した分は保育所の整備等に回すようです。

特例給付の廃止対象になる子供は61万人とのことなので,5,000円×12か月×61万人=366億円/年の財源となります。

個人的には同じ子育て支援予算の中でパイの奪い合いみたいに予算の融通をするのではなく,どこか別のところを頑張って削って予算を持ってきてほしかったな~と思っています。

この児童手当もそうですが,住宅ローン控除の見直し議論など様々な制度で「気がついたらもらえる額が減っていた」ということがないように皆さんへの情報発信を続けていきたいと思います。

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