2021.6.14 新着記事「【正しい家計管理やってみた④】1年の予算を組もう!わが家の2021年度予算編成作業を公開!」を掲載しました

調湿効果のない無垢材もある!?製材会社社長に聞いたまさかのお話

マイホームを建てる時に床材を何にするかは皆さん悩まれるのではないでしょうか。

  • 予算を優先してフローリングにするか
  • 木の温かみが感じられる無垢材にするか

床は家の中でも面積が大きく室内の印象や環境に大きく影響することから,悩みどころだと思います。

その中で「無垢材は調湿する」ということを聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「無垢材にすると室内の湿度を一定に保ってくれるので一年中快適に過ごせますよ」と施工業者に言われた方もいらっしゃると思います。

私が家を建てた工務店はもみの木の無垢材を床に使用するところだったのですが,その無垢材を製材している会社の社長さんから衝撃的なことを教えていただきました。

「無垢材と一括りに言っても製材方法などでその効果は雲泥の差となります。無垢材だからすべてが調湿性能に優れているとは思わず,施工業者にどのような材料を使っているのか確認しましょう」

だい
え?そうなの?
・家を建てるなら無垢材の床にしたい方
・現在建築中で床材をどうするか悩んでいる方
・実際の無垢材の床の使用感が気になる方

今回は無垢材の製材方法に迫り,調湿効果で無垢材を選ぶ際のポイントについて書いていきます。

併せて実際無垢材の床で生活している我が家の暮らしも紹介していきたいと思います。

※本記事で紹介するのは,私が工務店及び製材会社から聞いた話をもとにまとめたもので当該企業の意見が含まれている可能性があります。
ご参考にされる際はその点ご了承ください。

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無垢材の調湿効果って?

そもそも無垢材が調湿するってどういうことでしょうか。

このあと詳しく書きますが,木は建築材料として使用するために乾燥させ木の中の水分を抜く作業を行います。

木を一定の水分量以下まで乾燥させると,自身の水分量を一定に保持しようとするため水分を吸収したり放出したりします。

周りの湿度が高い時は水分を吸収し,周りが乾燥しているときは自らの水分を放出します。

この働きにより,空気中の湿度が一定の範囲に保たれることになります。

無垢材の調湿効果に影響する3つのポイント

無垢材の調湿効果に影響を及ぼすのは

  • 材の取り方(丸太からどのように切り出すか)
  • 乾燥方法
  • 塗装方法

の3つです。

製材の取り方

丸太からどのように切り出すかで大きく柾目材板目材の2つに分かれるそうです。

柾目材とは,丸太の中心に向かって製材したもので切り出した製材には縦にまっすぐな木目が入っています。

・強度はあまり強くない
・水を吸ったり吐いたりするのが得意
・変形しづらい
・1本の木から多くとれない→高価

一方,板目材とは,丸太の中心からずれた位置で製材したもので山型・タケノコ型のような木目が入っています。

・強度が強い
・水を通さない
・変形しやすい(「木」に「反る」と書いて「板」ですね)
・1本の木から多くとれる→安価

昔から柾目材は調湿するという性質上,寿司桶やおひつなどに使われ,板目材は水を通しにくいという性質上,味噌樽や酒樽に使われています。
昔の木製の船も板目材を使っているそうです。

だい
昔の人は木の性質をよく理解して使っていたということですね。

ですので,こと調湿効果に関して言えば柾目材が適材であり「無垢材は調湿しますよ」というセールストークは半分当たり半分間違いで「柾目の無垢材は調湿しますよ」というのが本当の正解です,と教えてもらいました。

先ほど書いたように供給量的には柾目<<板目ですので出会いやすいのは板目材だと思います。

調湿効果を期待して無垢材を使用する場合は使われるであろう木材がどちらなのかを確認した方がよさそうですね。

乾燥方法

切り出した木材の乾燥方法によっても調湿性能に影響があるそうです。

そもそもなんで乾燥させるの?

建築に使用する資材は,当然ですが山林にある木を伐採し製材して作ります。

伐採してすぐの木は木の中に水分をたくさん保持しており,これまた当然ですが時間の経過とともに水分が蒸発していきます。

水分が蒸発していくとどうなるでしょうか?

野菜も放っておくと水分がなくなってしなしなになって縮みますし,魚も干物にして水分がなくなると縮みますよね。

木も同じことで,水分が抜けると縮んだり変形したりします。

でも家に使う木材が縮んだり変形したりしたら困りますよね。

家の骨組みが縮んだり曲がったりしたら家の安全性に影響が出ますし,内装材が縮んだり曲がったりしても隙間が空いたりで問題ありですよね。

なので,初めに乾燥させて水分を抜いて変形を抑制するわけです。

自然乾燥と人工乾燥

乾燥の方法には自然乾燥人工乾燥があります。

自然乾燥はわかりやすく言うと「天日干し」ですね。

自然の風で乾燥させますので乾燥するまでに時間を要します

対して人工乾燥は乾燥庫の中に木材を入れ,乾燥庫内の温度を高温にし木材を乾燥させる方法が多いです。

この方法では自然乾燥と比べると短期間で木材の水分を抜くことができ,水分含有量も低くすることが可能になります。

この乾燥方法の違いがどのように調湿性能に影響があるかというと,人工乾燥にすると木材に高温の負荷がかかるため,その温度が高温であればあるほど木材の細胞が崩れてしまい,そのことによって木の調湿性能が失われてしまうそうなのです。

もちろん人工乾燥が悪いわけではなく適材適所で使うことで,その性能を十分に発揮できるはずです。

人工乾燥で水分を少なくできれば,施工後の乾燥の度合いが少なく済む,つまり乾燥による変形が少なくなるわけですから,構造材などには適していると思います。

ということでここまでのお話で「無垢材は調湿しますよ」というのは正確に言うと「柾目で自然乾燥の無垢材は調湿しますよ」であるということになります。

塗装は木の呼吸を妨げる

最後のポイントが塗装です。

柾目で製材をし,天然乾燥で時間をかけて乾燥させた木材でも最後の塗装いかんでは調湿性能が発揮できなくなってしまう可能性があります

これは考えてみるとわかるのですが,木材が細胞で水を蓄えたり放出したりしているところにベターっと塗装をしてしまったらそれを妨げてしまうような気がしませんか?

ちょっと例えが悪いかもしれませんが,人が呼吸しているところに顔にサランラップをベターっと貼ったら息ができませんよね。

極端かもしれませんがそれと同じようなものだと思います。

(私は建築に関しては全くの素人なので,もしかしたら塗装をしても木の呼吸を妨げないようなものがあるのかもしれません。)

無垢材で塗装がされているものは人工乾燥で板目のものが多いのだそうです。

自然乾燥で柾目・無塗装であれば細胞が生きているため少しくらい水をこぼしたところでシミにはなりません。

だい
それどころか私はサラダ油をぶちまけたことがあるのですが,時間がたつとこぼした跡が全く分からなくなっていました。

ですが人工乾燥で板目だと細胞が死んでいるため水をこぼすとシミになりやすい,板目なので反りやすいといったデメリットが存在し,これを防ぐ手段が塗装なのだそうです。

以上,製材方法,乾燥方法,塗装によって無垢材の調湿性能は大きく変わってくる,つまり「無垢材=調湿する」ではないということについてお話してきました。

次は「じゃあ実際に無垢の床で生活するとどんな感じなの?」ということで我が家での生活についてご紹介します。

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我が家は「もみの木」の柾目・自然乾燥・無塗装の無垢の床

我が家はもみの木の柾目・自然乾燥・無塗装の無垢の床になっており、場所によっては壁や天井にももみの木の無垢材が使われています。

これは設計士さんがその部屋ごとに必要な調湿性能を考えてもみの木の無垢材の必要量を計算してくれているからになります。

湿度のストレスフリーな無垢材に囲まれた生活

もみの木の無垢材に囲まれた生活は湿度に関してはストレスフリーです。

1年で一番湿度の高い梅雨の時期でだいたい湿度計は70%を切るくらいです。

ただ体感は湿度計の数値以上に非常にサラサラな空気で,仕事から帰ってきて玄関のドアを開けるとその違いがよくわかります。


外はすごいジメジメした空気ですが玄関入ると全く空気が違ってカラっとしています。

湿度計の数値については,我が家は建てたばかりなので基礎部分からの湿気が出てくるらしく,だいたい5年経過するまでは湿度が高めに出るそうです。

5年くらいすると基礎部分からの湿気が落着き,梅雨時期の湿度ももう少し下がるようです。

日課は水撒き!冬は洗濯物がよく乾く

一年で一番乾燥するのは冬ですが,冬はおおよそ50%前後の湿度を保っています。

冬は乾燥するので夜干した洗濯物が朝起きると乾いています

だい
無垢材が自分の水分を保つために湿気をどんどん吸ってくれているということですね。

我が家ではお風呂に入った後にすぐに残り湯を使って洗濯をし、干して朝には乾いているというルーティンで生活しています。

残り湯を使って経済的に洗濯したいのですが,朝になって雑菌が繁殖したお湯で洗濯するのは嫌なので夜のうちに洗濯をしてしまいます。

通常,冬の室内干しは温度が低く乾きにくいことが多いと思いますが,我が家はむしろ冬の方がよく乾くので冬でも朝には洗濯物が乾いています。

無垢材がどんどん湿気を吸っていくため,冬は洗濯物を干しているくらいでは部屋の湿度が全く上がらないので、部屋に水を撒きます。

無垢材は調湿してくれますが,調湿の元となる水分がなくなっては調湿できませんので水分補給してあげる必要があるんですね。

加湿器を使ってもいいのかもしれませんが、基本的に掃除したり手入れしたりするのが面倒で嫌いなので水を撒いています。

撒いてさえしまえば後は無垢材が湿度を調節してくれるので,セミオートの調湿ですね。

部屋に水を撒くなんて信じられないかもしれませんが、噴霧器を使って盛大に撒いてます。

本来はお庭で水や除草剤などを撒く用のものだと思うのですが、これを使って家中に水分補給していきます。

当然ですが、水を撒いてもシミにはなりません。

下の画像は我が家の脱衣所なのですが、床が水を吸ってくれるのでマットは必要ありません。

左の画像には足跡がついているのがわかると思いますが、右の画像ではほとんど消えてますよね。

だいたいこの写真の間隔が15分ずつくらいなので、吸水性はよくわかっていただけるかと思います。

ちなみに、先ほど書きましたが前に1度キッチンで水ではなく油を盛大にぶちまけたことがあります。

だい
妻にめっちゃ怒られました

さすがにこれはシミになるな〜と思っていたのですが、1ヶ月ほどしたらほぼ分からないくらいにまで戻っていました。
(余りに慌てていて写真撮るのを忘れました)

だい
無垢材の力、恐るべしです!

まとめ

ひと口に「無垢材」といってもその機能性を十分に発揮するにはさまざまな条件があるようです。

当然ですが、無垢材はフローリングよりも高価なものです。

どうせ高いお金を払うんだったら機能性に富んだ無垢材を選びたいですね。

我が家の生活も少しご紹介しましたが、本当に快適に過ごせていますので無垢材にして良かったと思います。

無垢材を使われるか考えている方にとってこういった考え方もあるんだと少しでも参考になると幸いです。

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